1500年の伝統を今も伝える西陣織。京都西陣の地にある株式会社西栄が創り上げるSAIEIISHOBO(西栄意匠房)はココロ踊るデザインをコンセプトに、培ってきた織物の技術を生かし、自社製のオリジナル生地を使って、一つ一つ丁寧に製造しお客様にワクワクを感じてもらえる商品を展開されています。
1964年の創業以来、織物の紋意匠(たて糸とよこ糸の組み合わせをデザインする事)に携われており、現在は主にネクタイ等服飾雑貨の西陣織絹織物の製造されておられます。近年、絹織物が身近な存在ではなくなってしまったことから、もっと上質なデザイン織物を日常使いしてもらいたいという想いのもとSAIEIISHOBOを起ち上げておられます。今回、西陣織への想い、ブランドへの想いを株式会社西栄 専務取締役:青山さんにお伺いいたしました。
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RiFUKURU staff:西陣織について教えてください。
青山さん:西陣織は京都の伝統産業のひとつで、着物、帯を代表とし、敷物、畳の端など日本人の日常生活に入り込んだ商品を提供してきました。弊社は、西陣織の技術を使ったネクタイ製品を中心に企画展開をしております。ただ、現在の生活には、なじまなくなった西陣織の商品も多く、市場としては縮小傾向にあります。ネクタイ市場もピーク時から比べると大幅に生産量が減っているのが現状です。残念ながら、絹製品自体も取り扱いが難しいというイメージから消費者からは特別な存在となってしまっています。
また、ある展覧会に出店したときに20代~30代くらいの若いバイヤーさんがブースに立ち寄ってくれて、SAIEIISHOBOの商品説明をさせてもらいました。その時にそのバイヤーさんが西陣織はどこが産地ですか?と何気なく聞かれたことがとても衝撃的でした。西陣織=京都というイメージがもうすでに若い方には認知されていないことにかなりショックを受けました。そして、西陣織を知らない方が今後も増えていくことに強い危機感を感じています。
RiFUKURU staff:SAIEIISHOBOへの想いについてお聞かせください。
青山さん:西陣織の認知度低下の危機感もありますし、西陣織の技術を守っていきたい、継承していきたいという想いのもと、2021年からSAIEIISHOBOというブランドを起ち上げました。SAIEIISHOBOの商品の素材は、取り扱いが比較的、簡単なポリエステルや綿、ウールなどを使って日常的に使えるポーチやステイショナリーなどを取り扱っています。このアイテムの素材に、西陣織の技術を活かし、デザイン化されたジャカード織を使用することによって、西陣織をより身近な存在にしたいと考えています。もちろん全て京都でひとつひとつ丁寧に縫製している商品です。
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また、西陣織はたて糸とよこ糸が複雑に絡み合ってできており、かなり細かな柄を表現できます。さらに、弊社には国家資格である伝統工芸士がいますので、今まで培ってきた紋設計の技術を余すことなく落とし込み、表現しています。紋設計した伝統工芸士はSAIEIISHOBOのテキスタイル意匠にその経験を全力で投入し、何度もサンプリングを繰り返し制作をしていますので、自信をもってお届けできる商品に仕上がっています。そして、SAIEIISHOBOの商品をきっかけに若い方が一人でも多く、手に取ってもらい、西陣織の良さを身近に感じてもらえる手助けになるブランドになればいいなと思っています。
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最後に。。。
伝統工芸でもある西陣織ですが、その技術を守る、継承するための新しいアイデアが生まれています。個人的に驚いたのが、西陣織で表現されているイヌやネコの種類の多さです。イヌは15種類、ネコは5種類あります。この緻密な柄の表現が可能なのも西陣織の技術力の高さを証明しています。もしかしたら、あなたの推しのイヌやネコに出会えるかもしれません。ぜひ一度、日常使いできる西陣織のアイテムを生活に取り入れて、楽しんでみてはいかがでしょうか。
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西陣織だから表現できるネコ柄、イヌ柄のメガネペンケース
SAIEISHOBOの全商品はオンラインでもお買い求めいただけます。※外部のサイトに移動します
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